テロリストのパラソル | 藤原伊織 | 講談社文庫 |
【00148】2002/12/1 良かった〜〜♪もう手放しで本当に良かったです(*☆∇☆*) 主人公の淡々とした姿勢がめちゃカッコイイ!!出てくる人たちが皆一癖も二癖もあってまた素敵っす ホットドックしか出さない店の((爆))アル中の中年バーテンダーの過去には何があったのか? 誰が何の為に爆弾テロを引き起こしたのか、主人公は何の為に事件を追っていくのか、『新宿のセントラルパーク』 とはなんなのか・・・ ホームレスに、ヤクザに、公安が絡み織り上げられた情景は、真夏の空の下クルクル回るパラソル 「春の野原に一本だけ立つ樫の木みたいに自由なのんきさだよ。」この言葉が全てです |
慟哭 | 貫井徳郎 | 創元推理文庫 |
【00147】2002/12/1 良かったですよ、最初の5分の2ぐらいまではね 連続幼女誘拐事件の行き詰まりとエリート警視の孤独&犯人の独白!!ぐいぐい引き込まれていく だけど・・途中で結末がなんとなくわかっちゃう・・それに無理やり落ち着けた感じもして読後感の悪い作品です(-_-;) |
ターミナル・エクスペリメント | ロバート・J・ソウヤー | 訳・内田昌之 ハヤカワ文庫 |
【00146】2002/12/1 あなたの人格がネット上に流出してしまったら?しかもあなたより頭が良くなってしまったら? 脅かすつもりじゃないけど、そおゆうお話です。しかも部分的に変更して3パターンも作成(このパターンの作りか方が 色々な影響を与えるんだけど) 発端は主人公が脳死の判定を間違いなく判断する為のマシーンを製作・・ところがそこに映った物は魂(?)の人体からの離脱だった。 そして起こる怪事件!!決しておもしろ半分に扱っているわけじゃなく(途中途中に挟まれるニュースには笑えるけど)倫理観のしっかりした 心に残る物語。但しちょっぴり退屈かも(-。-) |
百人一首の呪(しゅ) | 高田崇史 | 講談社文庫 |
【00145】2002/12/1 【QEDシリーズ】おほほほ極めものですね。解説を読むと「手法に淫する」ことで「突き抜けてしまった」本格ミステリーとなっています。
意味よくわからないでしょ((爆)) あのね推理小説だから殺人事件はもちろん起こるんだけど、この小説は高田氏の百人一首への思い入れが目いっぱい出てるの。 殺人はおまけみたいな物・・でもしっかり事件も解決!! 843はこおいうのだ〜〜い好き(*´∇`*) |
青の炎 | 貴志祐介 | 角川文庫 |
【00144】2002/12/1 実はこの本は上の娘からの紹介(*´∇`*) 17歳の少年が母と妹を守るために義理の父であった男を殺害する・しかもかなり込み入った方法で 読んでいて引きずりこまれるストーリーなんだけど、性格描写がしつこい、まるで真○裕一みたい(-_-;) ストーリーや殺害の方法はすんごく独創的だから余計鼻に付いちゃう。お勧めはお勧めだけどでも・・ |
わが名はレッド | シェイマス・スミス | 訳・鈴木恵 ハヤカワ文庫 |
【00143】2002/11/23 これは結構強烈でした。ノワールという言葉がピッタリくる数少ない作品じゃないかな 孤児院で育った主人公が親に捨てられたと勘違いして、肉親に復讐する・・念入りに歳月をかけて・・ 主題に絡むように進行する切り裂き魔の恐怖、そして2つの犯罪が一つになって(-_-;) 著者はアイルランド出身でアイルランド在住。1999年までアイルランドの孤児院は虐待が温存する極めて陰湿なカトリック 施設であり、この背景を元につづられる物語は切ないものが・・・ 前作『Mr.クイ』は未読だけど機会があったら是非読んでみたいと思いす。 |
ラストファミリー | 森村誠一 | 角川ホラー文庫 |
【00142】2002/11/23 おばあちゃんの復讐に手を貸す泥棒・・しかし・・表題の最後にラストファミリーの意味がわかる。 他SFアンソロジーと一遍からなる短編集です。表題作はラストでどうにか・・アンソロジーはSFと思わなければなんとか・・最後は 世の中そんな物だということで・・って水準のお手軽ホラー(?)でしたm(_ _)m |
死の極寒戦線 | トム・クランシー&マーティン・グリーンバーグ | 訳・棚橋志行 二見書房 |
【00141】2002/11/23 アハ続いちゃいます、で、やっぱり共著です(;´▽`A``正義の味方アップリンク社【対】いっぱいの悪人ちゅ〜う構図ね 南極から端を発した一連の事件は実は一本に集約され・・中盤までは読み応え充分なんだけどな〜(-。-) 悪人もイロイロ、画家(贋作専門)に傭兵(たまたま悪い方についちゃった)に裏切り者の○○士 しかし、ラストが物足りない!おい悪人!ちゃんと抵抗しろよ絵画ばっかり大事にしていないで 843は絵のこと殆ど知らないからピカソの絵と心中する気持ちがわからないぞ |
自爆政権 | トム・クランシー&スティーヴ・ピチェニック | 訳・伏見威蕃 新潮文庫 |
【00140】2002/11/23 今流行の共著で〜す。そして、最近の流行りは強い女性主人公(((爆))) それなりに、面白かったっす。しかし一番興味を持ったのがスペインという国の国情。5つ以上の民族が暮らすとっても複雑で 危険な国 本書の中では、民族間の確執から如何にクーデターが企てられ、如何に鎮圧されたかが書かれています。 日本人には推し量れないし、小説だから誇張されてもいるだろうけど勉強のつもりで読むのにお勧めっす。 |
マンハッタンの怪人 | フレデリック・フォーサイス | 訳・篠原慎 角川文庫 |
【00139】2002/11/23 これは、オペラ座の怪人のその後です。期待して読んだんだけど平凡で幸せな結末・・・ 全然オペラ座の雰囲気をついで無い!!そのくせ『この物語を書くにあたって』として20ページに亘りガストン・ルルー(オペラ座の怪人の作者) の無能さを指摘している 読んで欲しかったのはどっちの文章なのかとおもちゃう(*`ε´*)ノ彡☆ あ〜〜嫌じゃ嫌じゃ!!だまし討ちにあった感じじゃ!!!! |
おやすみ、夢なき子 | 赤川次郎 | 講談社文庫 |
【00138】2002/11/23 期待したんですけどね・・・ε〜( ̄、 ̄;)でしたわ・・・どこぞの誰かと同じ どうやってそういうことが出来たの?って謎がぜんぜん解けてない、読めば判るだろうって姿勢で素通り そして、重点を置いてるのが『アダルトチルドレン』オトコの欲望と独占欲の犠牲に娘がなったっていうものだけど、全然共感できない ここに出てくる女性は皆強い・男性の視点から見た強い女・ちゅーか可愛げが無いんだわヽ(`⌒´)ノ 最後まで読み切った843を偉いって誰かほめてくれ〜〜〜 |
マイノリティ・リポート | フィリップ・K・ディック | 訳・浅倉久志 ハヤカワ文庫 |
【00137】2002/11/23 ディックの短編集です。で表題は映画の原作ですよ(*´∇`*) 超能力者の予知を利用して、犯罪が起こる前に犯人(?)を逮捕するシステムを作り上げた警察署長に仕掛けられた罠! 裏の裏の裏を読む・・・システムの是非をめぐる駆け引きが主題なのかな? でも843は『水蜘蛛計画』というお話の方が面白かったです。未来の人々が救世主を探して1950年にワープしてくる。 救世主=予知能力者=・・実はSF作家・・最高でしょ((((爆)))) 確かにNASAが小説家の某氏のアイディアを真剣に検討しているなんて話聞きますよね。 柔軟な発想が出来なくっちゃやっぱ作家じゃない!! 余談ですが、ディックの小説で映画化された物を書いておきます。 『マイノリティ・リポート』=【マイノリティ・リポート】←本書掲載 『トータル・リコール』=【追憶売ります】←本書掲載 『スクリーマーズ』=【変種第二号】 『ブレードランナー』=【アンドロイドは電気羊の夢を見るか?】 因みに↑どこかにあるσ(^○^)のプロフにも書いたけど未だに一番好きな映画っす |
シルクロードの鬼神 上・下 | エリオット・パティスン | 訳・三川基好 ハヤカワ文庫 |
【00136】2002/11/04 待ってました!!やっとやっと第二作目です。前作頭蓋骨のマントラから2年後2001年の作品っす。 前作同様主人公は単(シャン)、場所はチベット・・(?)って思われる方もいますよね。単は元中国経済部の監察官であったが、 汚職摘発相手に逆に嵌められてチベットの強制収容所へ追放になる。ところが前作である捜査に協力した事から非公式に釈放される。 しかし、身分の保証はおろか、もう一度中国側に捕まれば脱走したとみなされ更に重い刑になることは確実の身。 ラマ僧のゲンドゥンとともに僧の隠遁所で生活していた単のもとへ捜査の依頼が・・・・ 今回は中国人・チベット人・カザフ人・ウィグル人・?人・?人/仏教にユダヤ教に?教ε〜( ̄、 ̄;) 書くと複雑そうだけど、読み進むうちに自然に納得。あとネタバレで輪廻転生が今回の主題。 そして読み進めば進むほどに壮大なマントラの世界が見えてきて、(ρ_;)感動っす。 飄々としたラマ僧・・信念に生きるなどという力みもなく、ただあるがまま を受け入れられる人々が居るということに感動っす。 そして、この本を書いているのがアメリカ人ということに感動っす。((((爆)))) |
亡国のイージス | 福井晴敏 | 講談社文庫 |
【00135】2002/9/22 日本は、世界のアジアのどの位置にいるのだろう。自国を守る自衛と言う意味を
どの位いの日本人が考えているのだろう。私怨と国益の板挟みになった時に、はたしてどちらを優先できるか・・ とっても重いテーマだけど一度は真正面から向き合って見なくっちゃいけないことだと843思う。 この物語には3人の主人公がいて、三者三様の過去現在が存在する。そして正義のあり方も三者三様 ミサイル護衛艦の仕官乗組員全員が、日本国にクーデターを起こすことが中心の話なのに、843は何回も泣いてしまった(ρ_;) 泣いたから良い小説と言うのではなく、ストーリーも展開も群を抜いている。 (実は文庫本が出るのを首を長〜くして待っていたんですよ・・ハードカバーだと解説が付かないでしょ・・でも、この本の解説は特に よかったですね・・何故ってストーリに全然触れていないんだも♪(*≧m≦)ぐふ♪) 是非一読してくださ〜〜い♪ |
春信殺人事件 | 高橋克彦 | 角川文庫 |
【00134】2002/9/22 久々に浮世絵が絡むお話です。肉筆と版画ではどちらの方が価値があるのか、絵画の値段は如何にして
つり上がっていくのか(バブル真っ盛りのお話)そして・・・ 今回は海外にまで出張っての謎解き・・の割にはスケール小さく感じてしまったのは何故だろう? 狸や狐の数が多すぎたのと、謎解きする人の数が多すぎてインパクトが薄くなっちゃったせいかな ・・・狸と狐の仕掛けがチャチイちゅ〜うこともあるし(-_-;) |
美青年アルマンの遍歴 上・下 | アラン・ライス | 訳・柿沼瑛子 扶桑社ミステリー |
【00133】2002/9/22 なんか、ガッカリだったわ(T△T)、いつからヴァンパイアシリーズがヤオイ系になちゃったんだか 843は『夜明けのヴァンパイア』『ヴァンパイア・レスタト』『呪われし者の女王』と読んできたのよね(他に出ているんだけど 読みたい内容じゃなかったので却下) 中性的な魅力があったの、で、今回は、お〜♪アルマンだ〜ってルンルンで購入したのにさ、もう完璧おたく系よ! 後半のアルマンの独りよがりも嫌!ヤオイだけ楽しみたい人向きだね(*`ε´*)ノ彡☆ |
メドゥサ、鏡をごらん | 井上夢人 | 講談社文庫 |
【00132】2002/9/22 (;´▽`A``これ何も書かない方がいいかもしれない、黙って読んでよ・・但し最後まで投げ出さないで
って感じの物語・・・怖いのよ・・静か恐怖・・部分的に意味不明だし((爆)) 自分をコンクリート詰めにして自殺する?という奇妙な死に方をした作家から物語がスタート・・そして物語の終わりも ここへ辿り着く ただね、これも最近の傾向でPC大活躍なのよねε〜( ̄、 ̄;) |
悲しみの四十語 | ジャイルズ・ブラント | 訳・阿部里美 ハヤカ・ミステリー文庫 |
【00131】2002/9/22 カナダの先住民イヌイット族には雪を表す40の言葉があると言う、そして人間の悲しみを
表す言葉はなんと少ないことか・・特に子供を失った母親には 本文中の要約です 性格異常者による犯罪を解き明かしていく・しかし、担当する刑事にも実は暗い過去があり・・・・ 釣り込まれるように読んでしまいました。ただ気になることがあるんですよね(-_-;) ネタバレになっちゃうけど、相棒の存在・・刑事の方じゃなくって犯人の方ね 最近の傾向かもしれないけど、異常犯罪者を崇拝してしまう相棒が出てくる小説が増えて来ている気がする 展開上しょうがないのかも知れないけど、いくらストーリーが凝っていても二番煎じの感が拭えない! 843だけかな?そう感じてしまうのは・・ |
ダーク・エンジェル | マックス・アラン・コリンズ | 訳・鎌田三平 角川文庫 |
【00130】2002/9/22 テレビ放映されているSF(DAN操作によって生まれた戦闘人間)の主人公、マックスが、ダーク・エンジェになるまでの秘話小説です。
良く纏まっているんでドラマのガイド役に一読してみるのもいいですよ(実は上の娘が買ってきた本を読みました) |
樒/榁(しきみ/むろ) | 殊能将之 | KODANSHA NOVELS |
【00129】2002/8/24 ・・・(-_-;)だから・・何・・技量落ちたね・・昔よくこの手のものがあったぜ ま・・樒の探偵の正体が榁で解るのがみそかな・・しいて言えば |
鬼 | 高橋克彦 | ハルキ・ホラー文庫 |
【00128】2002/8/24 貞観八年(八六六)〜永祚元年(九八九)の間の陰陽師の活躍(暗躍)5話です。 皆さんお使いになるんです妖術(呪術)!!シャレコウベと対等に話わ、式神は飛ばすわ ヾ(>▽<)ゞヾ(▽^ )ゞヾ( >▽)ゞ んで勧善懲悪・・但し、げに恐ろしきは人の心=真の鬼!!さーっと読んだ後に読み返すとゾゾゾゾとくるかもね |
首切り | ミシェル・クレスピ | 訳・山中芳美 ハヤカワ文庫 |
【00127】2002/8/24 そのものずばり、会社を解雇されて・・ちゅところから始まる物語 管理職だった人やスペシャリストだった人達が会社都合で突然首に!!再就職先がない!! そこに優秀な人材を選んで企業に紹介する斡旋会社が登場。 選ばれた人たちは一週間孤島に集められて更に選別される、3つにグループ分けされた人々の戦いが凄い!! 不買運動、株の買占め、新商品の奪い合い、相手企業乗っ取り・・て全てバーチャル(主人公の思い込みも激しい) 最後に殺人モード突入だけど、その前の色々な駆け引きが面白いΨ(`▽´)Ψ でも、ヨーロッパの不況は本当に深刻なんだとあらためて実感しちゃいました。 |
龍宮 | 川上弘美 | 文藝春秋 |
【00126】2002/8/24 いや・・(^◇^;)ダヴィンチにスリラーとなってたけど・・ちゃうぞ〜〜〜 なんとも言えない摩訶不思議な短編・・全8話!!843テキには好きですこおいうの(爆) 殆どのお話にスッキリした落ちがないんだけど、読んだ後になんか窓の外ず〜っと眺めたくなっちゃう 夏に読んでも、秋に読んでも・・もしかしたら冬が一番合ってたりするかも |
デズデモーナの不貞 | 逢坂剛 | 文春文庫 |
【00125】2002/8/11 短編集です。『池袋のBARまりえ』で起こった5話の物語 推理小説じゃはない推理小説?心理小説じゃない心理小説?オカルト小説じゃないオカルト小説? 小粋でちょっと人情に触れられる・・あったらいいな〜なお店のお話(*´∇`*) そうそう、『デズデモーナの不貞』はお勉強になりました |
フクロウは死を運ぶ | サラ・ラヴェット | 訳・阿尾正子 扶桑社ミステリー |
【00124】2002/8/11 う〜ん・・色々な要素が盛り込まれた小説ね。精神分析医に刑事にレイプ犯に小児虐待者&多重人格者!! 面白いんだけど、読んだ後に似た小説を上げろと言われると数冊は思い浮かんでしまう 主人公(精神分析医の女性)のカラーが濃いんだか・・薄いんだか・・なんか中途半端な読了感だわ |
武装酒場 | 樋口明雄 | ハルキノベルス |
【00123】2002/8/11 もぉ〜〜はちゃめちゃなストーリーです。どこでどうしてこうなるの 何の変哲もないガード下の居酒屋・・そこに集まる常連客・・・今宵は何故かちょっと様子が・・ やくざの隠した武器がひょんなことから酔っ払い連中の手に入った事から起こる椿事!!非難する人々、失敗続きの 警察突撃、果ては自衛隊の出動!!最終的には店の下から不発弾まで出現・・ あぁ〜〜そしてそして阿佐ヶ谷のガードしたの再開発に貢献するのです??? たまにはこんなナンセンスも面白いでしょ(^ー^)v |
クリプトノミコン 1・2・3・4 | ニール・スティーヴンスン | 訳・中原尚哉 ハヤカワ文庫 |
【00122】2002/8/11 第一巻=チューリング 第二巻=エニグマ 第三巻=アレトゥサ 第四巻=データヘブン この本は第一巻〜四巻まで副題が付いています。扉絵はあんまり好きな感じじゃないわ(-。-) でも、おもしろ〜〜イ♪物語は第二次世界大戦と現代が平行して語られています。大戦時の暗号技術が今の パソコンの発想の原点になったとし、それに関わった人々の子孫が現代でも深く絡み合ってくる 難解な数学的問題が出てみたり、インターネットの通じゃなきゃ解らないような用語も出てくるので難解と 思う人も多いかな・・でも、そんな用語を無視しても充分ストーリーは楽しめますよ。 なんせ日本人も準主役で登場しているしね♪(*≧m≦)ぐふ♪ |