幻色江戸ごのみ | 宮部みゆき | 新潮文庫 |
【00079】2001/09/17 短編集です。江戸の庶民生活が浮き出てくるような作品群。 まるで、落語の人情話を聞いているよう。皆精一杯今日を生きています。 最後にホッとさせる物が中心ですが、これでいいのか?って落ちもあります。 『神無月』悪事を働く善人と、その心情を思いやる岡引。セツナ過ぎます。 |
恐怖のネット怪談 | 百怪の会(編者) | 角川書店 |
【00078】2001/09/8 これは、ネットホラーの傑作を集めた娯楽本です。( ̄ー+ ̄) 妖怪百物語http://www2.osk.3web.ne.jp/~ynari/ghost/ghost.htm Ghost Masterhttp://www.sol.dti.ne.jp/~taizen/素材充実リンクしちゃいました きょうふの味噌汁http://www21.cds.ne.jp/~umiumi/ ただ、気になったのがあるのよね。『盛り塩』したって話があるんだけど・・ 清めの塩と間違ってるんじゃない?『盛り塩』って呼ぶ方・・大丈夫かしら 【薀蓄の章】by843 平安時代には通い婚が中心。男性が女性の家へ牛車に乗って訪問。 訪問宅を変えるのも男性の自由!!そこで牛の好物の『塩』を入り口に盛って、牛車の牛を自分の家で 足止めにし他の女性のところへ行かせないようにした。 ここから、客商売などは人を呼ぶ為に『盛り塩』をするようになった。 |
ホラー作家の棲む家 | 三津田信三 | 講談社ノベルス |
【00077】2001/09/8 もー!!何でこんなにハズレばっかり買っちゃんだろう(*`ε´*)ノ彡☆ 菊地秀行の帯に騙された。確かに、ホラーだけど肝心な部分の説明ないじゃん・・ おまけに、シッカリ先が読める展開!!『ハウス』って名作あるの知ってるのかしらネ。 中に記述があったから多分読んだ事はあるんだろうけど・・・あ〜ぁです。 |
エサウ | フィリップ・カー | 訳・東江一紀/後藤由希子 徳間文庫 |
【00076】2001/09/8 ん〜小説というより、シナリオに加筆って感じかな。 事の発端はヒマラヤで化石を発見。しかも、現在の人間の始祖かもしれない!そこで化石の名前を旧約聖書にちなんで『エサウ』と命名。 しかも、ものすごく新しい化石=化石の生きた親類=イエティ(雪男) という仮説を立てて、 ヒマラヤへ探しに出かける学者達&登山家&?。 で、見つけるのよ『生きた親類』を・・しかも出産にまで立ち会う((爆)) B級アドベンチャーってところかな。(あ、これ映画化か決まっているらしい・・843は見ないけど) |
連鎖 | 真保裕一 | 講談社文庫 |
【00075】2001/08/26 解説にも書いてあるけど、まず着想が凄いですよ。 食品Gメン(食品衛生/監視員・検査官)が主人公の小説なんて始めて遭遇。 1990年 チェルノブイリ原発事故から4年後の東京が舞台。ヨーロッパからの汚染食品の流入を防ぐ食品衛生局 の裏を斯いて、迂回輸入される食品の“暴露記事”から全ての物語が始める。不倫、裏切り、嫉妬、復讐。 後半ストーリーが入り組みすぎてちょっと解かり辛いかもしれない(事故に見せかけた殺人の謎が一番わかりやすかった(^ヘ^; ) たぶんココに書いてある密輸入のカラクリなんて、ごく一部なのではないでしょうがね。 (▼▼ ) |
紙の迷宮 上・下 | ディヴィッド・リス | 訳・松下祥子 ハヤカワ文庫 |
【00074】2001/08/26 おもしろ〜い!!絶対読んで!!必ず読んで!! 作者はアメリカ人だけど舞台はロンドン。警察さえもない1700年代・・・男性で、ちょっと身分の高い人は 外出時に鬘を着用するぐらいの昔(バッハとかね)にユダヤ人で元ボクサーの盗賊捕獲人ウィーヴァーが活躍する。 株などの取引をするのは紳士に有るまじき行為とされている時代、1人の貴族が株がらみで自殺。 ところが、それは仕組まれた物だという捜査以来が・・・・ しかも、事故で死んだとされていた主人公の父親も関係しているらしいことがわかり・・・ ユダヤ人に対する人種差別の中、友人のアドバイスで主人公が理論的操作方法を身に付けた探偵として開眼。 そして紳士と名のる連中や、悪の総元締めを相手に謎を解き明かしていく。 株の複雑な構造(現代はもっと奇奇怪怪)や、上流社会の没落していく様子なども難なく理解できます。 |
記憶の果て | 浦賀和宏 | 講談社文庫 |
【00073】2001/08/26 自殺した父親。パソコンンの中に意識を持つプログラムを残して。 読み進むうちにその意識は主人公の妹?姉?エ!! 意識を持ったパソコン(結局この謎は残ったまま)を媒体に出生の秘密が暴かれていくのが凄い。 子供をどうしても理解できない、愛せないそんな人間の為に何人もの人が不幸になっていく。 しかし、この父親が一番無責任じゃ! |
パンプルムース氏の おすすめ料理 |
マイケル・ボンド | 訳・木村博江 創元推理文庫 |
【00072】2001/08/26 グルメな元パリ警察庁刑事・パンプルムース氏&老犬ポムフリット。 が、出演する非情に解かり辛い、詰まらない小説でした。 |
人狼城の恐怖 第3部探偵編 | 二階堂黎人 | 講談社文庫 |
【00071】2001/08/26 |
R.P.G | 宮部みゆき | 集英社文庫 |
【00070】2001/08/26 初の文庫書下ろしだそうです。にしても、やっぱうまい!! この人は天才だよね( ̄○ ̄;)! 話の前後に事件の経過が語られるけど、場面はほとんどが警察の取調室。 その中で容疑者(?)の面通を軸にお芝居(これ本当は買いちゃまずいのかもしれない)が展開される。 RPG(ロールプレイング)って意味は、色々な断片を突合せていって正解を導くという事らしい。 ネットによるバーチャル親子関係と、真の親子関係の差異が胸を打つんだな〜。 |
ネメシス 上・下 | アイザック・アシモフ | 訳・田中一江 ハヤカワ文庫 |
【00069】2001/08/26 久びさに読んだアシモフの物語・・・ ファンデーションの伝説のヒロインが本書の主人公『マルレイネ』つ〜こと 物語は人口過密で、植民衛星で暮らす人々と地球(かなり汚れているらしい)で暮らす人々に 分かれたことにより起こる。植民衛星の一つが未発見の恒星『ネメシス』を見つけハイパー・アシストを使って内緒でお引越し(((爆))) おまけに、居住可能な惑星まで発見してしまう。しかし、この惑星の唯一の生物は精神を持ち、ヘ(゚◇、゚)ノ~ ソノハナシハヽ(^_^;))=((^。^;)ノオイトイテ さすがです。スケールがデッカイ。おまけに心の美しさは容姿に勝ると嬉しい結末がついている。 SFファンじゃなくっても読んで(そのあと次々とのめり込んでいっても責任は持ちません)みて欲しい一冊ですね。 |
殉教カテリナ車輪 | 飛鳥部勝則 | 創元推理文庫 |
【00068】2001/08/26 ある画家が描いた絵の意味を推理して、2つの密室殺人の謎を解く。
『私は豪徳二を殺した。 理由はない。 私は佐野美香を殺してしまった。 理由はない。』 絵画の描かれた意味を探るというのは随分高度な技のようで・・・(;´▽`A`` そう、かなりコジツケポかったです。でも、殺人方法の斬新さがオ〜!!と言わせますね。 故意にではなく、偶然のなせる究極のトリックといってもいいと思います。 物語の中では、犯人らしいと警察が特定した人物&真犯人はどちらも死んでしまっている。 そして謎を解き明かした学芸員矢部は・・・・・ ー 文庫の添付絵画は作者自身の物です。 − |
ガンダム 上・下 | 福井晴敏 | ハルキノベルス |
【00067】2001/08/20 ジャーン!!あのアニメガンダムの新解釈です。 アニメの方は見た事が無いので予備知識なしに読めました。 壮大な(ナンセ西暦の後の正歴年号でしかも2340年代?今から2500年以上?5000年以上?) 時の流れを経て復興を遂げつつある地球へ帰還しようとする月の民。長い年月の隔たりは互いが同種族であったことを拒否 する地球側人間によって最悪の出会いを迎えてしまう。一度破壊し尽くされ再出発した地球に比べて進みすぎた科学をもつ月(実のところ月の文明は 進化を拒み2000年以上そのままの状態) この2つの文明が醜い争いの果てに活路を見出す物語。読んでいるときは興奮したけど・・・・ スペース間を移動できるのなら他探しても良かったのでは?と思ってしまった。 |
腰抜け連盟 | レックス・スタウト | 訳・佐倉潤吾 ハヤカワ文庫 |
【00066】2001/08/20 高い報酬を売り物にしているネロ私立探偵。巨漢で真昼間からビールを飲み蘭を愛でる。
登場する人物は皆、みごとなまでに胡散臭い連中(但し、仕事を依頼する連盟の連中は全員ハーバード大の卒業生)
『腰抜け連盟』は多分仲間を殺したであろう相手に対して積極的な告発が出来ずに、1人のメンバーがネロに
相談に来たところから始まる物語。 しかし、このネロが凄い!!依頼された事(危害を加えられないようにする)以外の部分はわかっていてもお金になら ないので目を瞑ろうとする。この他の探偵と違うところに感心してしまいました。(((爆))) |
人狼城の恐怖 第2部フランス編 | 二階堂黎人 | 講談社文庫 |
【00065】2001/08/20 さて、第2部です。1970年6月やはりフランス側の人狼城(青の狼城)を訪れる《アルザス独立サロン》メンバー。 そして、第1部と同じく全員が惨殺されてしまう。 今回は城を訪れる前に、不可解な殺人事件がサロンの中でおき、ナチスとの関連がホノメカサレル。 もしかして、不老不死に関係が?やっぱり尻切れトンボ(ρ_;) 2部の登場人物のほうが胡散臭い連中は少なそうだけどどうして皆殺しに?? |
ライヴ・ガールズ | レイ・ガートン | 訳・風間賢二 文春文庫 |
【00064】2001/08/20 なんか・・久びさに読まないほうが良かった本=ハズレ本に当たっちゃいました。 スプラッタというより、他の内容の寄せ集めみたいな締りの無いホラーですね。 |
ルー=ガルー | 京極夏彦 | 徳間書店 |
【00063】2001/08/20 副題がありま〜す。《忌避すべき狼》夜間狼に化けて悪事を働く 本書は、読者から色々な御題を頂戴して作品に反映させたとか!!約三年かけて刊行されたともありました。 近未来の日本を舞台に、少女たちが大活躍する。も〜〜痛快!!爽快!! ハードカバーで753ページもあるのに一気読みでした。都市の形態も学校の形態も、そして人との繋がりも 今とは、かなり違う(食生活は人工肉中心・・・ん〜)けど、正義は必ず勝((笑))ってゆう痛快物語です。 ただ、一番野性味のあるカッコいい子が自分を押さえる為に最後まで孤独に徹しているのがちょっと辛かったかな。 |
スカイ・クロラ | 森博嗣 | 中央公論新社 |
【00062】2001/07/15 装丁がスッゴク素敵。青空の写真の上に透明のクロスが掛かっている(^ー^)v 時代設定=別次元の同時代/多分(笑)/死ねない体『キルドレ』/『戦闘法人』 何処で分岐点が変わったかのかは本で探して((((((((^_^;) 一般の人を守る為に『戦闘法人』(戦闘請負会社)というものが作られ、そこの社員として戦闘機に乗る主人公。 死を恐怖と捕らえられない人々の苦悩(?)諦め(?)日々の妥協(?)ものすごく重いです。 「僕はまだ子供で、時々、右手が人を殺す。・・・・・・・・」 |
Twelve Y.O. | 福井晴敏 | 講談社文庫 |
【00061】2001/07/15 自衛隊の有無を問い掛けると言うより、日本も独自に軍隊を持つべきだというメッセージが
込められた作品ですね。賛否両論あってしかるべき題材だと思います。 日米の混血である主人公が“12”のコードネームを持つハッカーになり 米軍の追い出しを図る。ところが、これは日米が苦肉の策として思いついた『キメラ』作戦であった。 この作戦が成功するや“BB文書”を使ってシナリオにない要求を主人公が日米両政府に突きつけてくる。 最後の切り札は“『GUSOHの門』!! あははは(;´▽`A``モッタイつけてるかな?でも読み進む内に謎が解けていくほうが面白いでしょ。 防衛庁情報局=ダイス ダイスに作られた兵器=ウルマ この本を読んで、国を守るということを考えてみて(カナリ過激だけど(笑)) |