イチジクを喰った女 | ジョディ・シールズ | 訳・奥村章子 ハヤカワ・ミステリー文庫 |
【00030】2001/03/20 物凄く難解なミステリーでした。ストーリーが難しいんじゃなくって、
ヨーロッパの風習が今ひとつ理解できていないのに読んでしまった私の責任です。 舞台は1910年のウィーン。道には馬車と自動車が混在し、科学と呪術も又同居している摩訶不思議な空間。 -近代科学で事件を解決しようとする「警部」(この人だけ最後まで名無し)と、ハンガリー生まれで、ジプシーの使用人の中で育ったその妻が主人公- 一つの事件をまるっきり別の側面から追い詰めていくのですが、どうもこの妻が苦手(;´▽`A`` トランス状態にすぐ陥る人みたいな感じで・・彼女だけが知っていることが沢山あるらしい(笑) 訳者もさぞ大変だったと思います。 ミステリーというより、100年前のウィーンを眺める感じで読むことをお奨めします。 |
タクラマカン | ブルース・スターリング | 訳・小川隆/大森望 ハヤカワ文庫SF |
【00029】2001/03/09 全7編からなる短編集です。内3篇がSFの各賞を受賞しています。 『招き猫』☆ローカス賞『自転車修理人』☆ヒューゴー賞『タクラマカン』☆ローカス賞 これは↑完璧に東京が舞台で小道具は”招き猫”(笑)ネットワークの怖さを書いています。 他の題材も揮っていて、インドのごちゃ混ぜ映画(日本の古い映画も、着物着てネックレスして、ハイヒール履いて、ミュージカル風何ていうのがあった)、 狂牛病のその後(聖なる牛の逆襲??)、多分オーム(>ω<)の事だろうと思うもの、ヨーロッパのフーリガン、等々 最後の3部は連作になっています。この本は絶対お奨め!!めったに褒めない私が言うんだから間違いなし(*`ε´*)ノ彡☆ 作者のスターリングは大の日本びいきだそうです。別にそれだから良いてわけではないですよ。(序文でも、日本べた褒め(;´▽`A``ハズカシイ) しかしな〜、日本→サラリーマン→付き合い→カラオケ(爆)イメージ固定しちゃってるのかな〜(他にも携帯を持った日本人とか) そういえば、序文に日本人は「物の哀れ」をもっと輸出しろと書いてあったけど 「物の哀れ」わかります。ヘ(゚◇、゚)ノ~ |
小説家を見つけたら | ジェームズ・W・エリソン | 訳・石川順子 ソニー・マガジンズ文庫 |
【00028】2001/03/09 舞台はニューヨーク サウス・ブロンクス そう黒人たちの街 バスケットの上手い高校生16歳のジャーマル・ウォレスは、実は文章を書くことの好きな天才少年。 ひょんな事から幻の大小説家ウィリアム・フォレスターと知り合う。 おまけに高校は私立の名門「メイラー・キャロウ」に特待生として編入が決まる。 お定まりの偏見に遭遇しながらも白人のガールフレンドまで獲得してしまう。 ワーワーワーブラボー、アメリカンドリームだ。 え?其れだけだよ。心の格闘とか人種偏見の嵐とかそんな物皆無じゃ!! 確かに一部あるけど、悩みが伝わらないんだ・・こっちに・・読み手に これ、映画用の脚本なのかもしれない。又はページ数が少なくって、表現し切れなかったのかも・・ だから、映画の方を見た方がきっといいと思うよ。 間違っても、映画を見てから読まないようにしようね。 |
略奪 | アーロン・エルキンズ | 訳・笹野洋子 講談社文庫 |
【00027】2001/03/04 人類学者ギデオンでもなければ美術館学芸員クリスのものでもありません(笑) 『学芸員リヴィア』エルキンズのNEWキャラです。場所は世界中(爆)ボストンから始まって→ウィーン→ ザルツブルグ→ブタペスト→ザルツブルグ→・・etc アメリカとヨーロッパを行き来する壮大なお話・・・たった一枚の絵から・・ 第二次世界大戦の終盤ドイツ軍が略奪した絵画や美術品を隠す際に、一台のトラックが行方不明になる。その積荷が事の発端です。 リヴィアが狂言回しをさせられ最後にはマフィア組織の実態を暴く!!ストリーは面白いんだけど 訳が堅い!!で、今までのエルキンズ作品の訳者調べてみたけれど(本作以外は全てハヤカワ書房)別の人達でしたね。 さすが講談社というか、ハードボイルドになってしまっている・・ ジョークが途中で空回り 次回もこの人の訳なら購入考えちゃいます。(;>ω<)/ |
あやかしの声 | 阿刀田高 | 新潮文庫 |
【00026】2001/03/04 11篇の短編集です。優しくなってる・・阿刀田御大 これが第一印象でした。 昔はもっと突き放した感じの文体だったような。チョと説明多いかなと思える物もあったし・・ 今は最後の落ちを書かないで恐怖を、結末を読者に任せる感じのものが主流ですよね。 辛らつなブラックから少し退いた感じのする物が多かった印象・・ンンンス。 |
血食 | 物集高音 | KODANSHA NOVELS |
【00025】2001/02/10 系図ってわかりますか?
たとえばあなたのルーツを祖先から順に書き示してある物、家系図ですね。
この主人公は他人の系図を調べる、しかも家紋を基に・・・を生業としている探偵です。 時は、「御大典」(故昭和天皇の即位みたいなもの)で沸く昭和3年。主人公の助手をするはめになるのが「物集高音」 そう、作者と同じ名前なんですね。ただし作中の物集高音は明治35年8月8日生まれになって いますけど。しかし、よくココまで明治の史実や家紋の事なんかを調べたな と感心してしまいます。高橋克彦風って言えばよくわかるかしら・・・で、主人公は 京極さんの榎木津風・・もうちょと分別あるかな(笑)多少まわりくどい表現はありますが、一転二転おまけの三転まであり、 やはりこの間読んだ↓と同じ感想ですね。 すごく面白い人が出てきたな!! 新人らしいのですが作者の事が一切解かりません。 まるっきりミステリー もしかして、術中に嵌ってしまったのかも・・ |
骨と沈黙 | レジナルド・ヒル | 訳・秋津智子 ハヤカワ文庫 |
【00024】2001/02/10 実は再読です。本屋さんへ行ったら新刊みたいな顔をして並
べてあるではないですか(笑)オヤ・で、家で古い文庫本ひっ
ぱり出したらやはりありました。 ○○○賞とついている奴は(推理小説、特に文庫本)だいたい読んでいるんですよね。 しかし何でそんなに印象に残ってたのかといえば、題名です。 骨系の題名ってアーロンの物が多いんです。 内容的にはかなり違いますアーロンは「偉大なアメリカ小説」 だし、レジナルドは「偉大な英国小説」この意味本書の解説を 読むとよくわかります(笑) 内容はとにかく読んでとしか言えません。主人公はダルジー ル警視・・ワイルドというより付き合いづらい上司。でもこの人 の下だから仕事のやりがいがあるってタイプですね。 その証拠に自分の信念で行動している警視を最終的には部 下が証拠固めをして手助けしている。 しかし、この物語、同時進行で街中を巻き込む聖史劇や、自 殺を予告する手紙など難問奇問も盛りだくさん。 一つは解決できたけど、一つは決行されてしまう。 「くそったれ!くそったれ!くそったれ!」 警視の最後の言葉がものすごかったな。 |
私家版(しかばん) | ジャン=ジャック・フィッシュテル | 訳・榊原晃三 創元推理文庫 |
【00023】2001/01/25 『三ページ目から、わたしは憎しみに満たされた・・・憎悪の
本流に溺れかけながらも、わたしはこの新作が』
いきなりこんな書き出しで始まる小説です。 主人公がこれから、破滅させようとしている相手にいかにして 知り合い、どうして相手に憎しみを抱くようになっていったのか を現在過去を織り交ぜながら読者に語るように書かれていま す。独白に近いですね。 「ところで私家版=自費出版で作った本。特に装丁にこってい る物って」知っていましたか?私は解からなくって「創元社」に 電話して聞いてしまいました。 (おかげで図書用語・造語を作ろうと思い立ったのですが。) まさに相手を破滅させる道具にこの方法を使ったんです。 毒薬も拳銃も一切使わずに本のみで復讐を遂げる・・ 多少独りよがりの文書にはなっていましたが、それはそれで 効果があったのではと思います。 ジックリ読んでみてください。 ――「ミランダ殺し」―― これを読んで思い出した本です。 これも誰も手を下さずに女性を犯罪者にしてしまうもの・・ たった一通の手紙を燃やしてしまう事によって・・・ 私たちだって知らない間に犯罪に手を貸している事があるか もしれないんですよオオ怖い |
フロリダ殺人紀行 | ティム・ドーシー | 訳・長野きよみ 扶桑社ミステリー |
【00022】2001/01/25 いったい何人殺されたんだろうか??
すごい小説ス!!ものすごくスピード感があってバラバラに書
かれている事件が最後には一本の線に結ばれる。 ただ途中で飽きが出てきます。ところがそこにちょっとユーモ ラスな描写を入れてあり一呼吸告げるようにもなっていて映画にしたら面白いかもしれません。 『背中にドン・キングのマークがついた皮ジャン着用のハーレ ーライダー3人の後ろから70歳〜80歳のおじいちゃん、おば あちゃん達が電動スクータに乗りパレードをしている・・・ しかも、電動スクータの数が60台ぐらいもある・・・』 ね、笑えるでしょう!! 最後がHAPPY ENDというわけにはいかないけど、ホット する終わり方でしたね。 |
洞窟の骨 | アーロン・エルキンズ | 訳・青木久惠 ハヤカワ文庫 |
【00021】2001/01/14 『スケルトン探偵』登場!!
この人の作品(ハヤカワ文庫のもの)全部読んでます。
たった一本の骨から亡くなった人が誰なのかを推理し、見事に真犯人まで探し出す。 いや、探偵じゃあないんですよ・・人類学者で主に人骨に 精通しているんです。 今回は、日本でもあったでしょ「遺跡発掘の捏造」この数年 前に灰色決着をした「捏造」事件が発端となっています。 場所は何とフランスです。 毎回、疑えば誰でも犯人に見えてくる・・盛り上げ方が上手 いんです。 それに、骨に関するウンチクも増えたりして(;´▽`A`` また、美術館学芸員を主人公にし別シリーズもあります。 これも面白いですよ。 本物の絵を何故わざと贋作にしたのか?1枚の絵が殺人 事件を呼び起こしたり解き明かしたり・・・ 絵画音痴の私でもすごく楽しく読んでます。 |
冤罪者 | 折原一 | 文春文庫 |
【00020】2001/01/14 すごい力作ですね。
出てくる人たちが皆一癖も二癖もある連中ばかり。
おまけに二転三転話が入れ替わりいや、入れ替わりじゃな
いか・・
何ていえばいいのかな??
冤罪が晴れるまでの過程を読ませるのではなく、晴れたアト
にまた新たな犯罪が発生してくる。ストーカー的な奴が出てきたり、被害妄想の奴・売名行為す
る奴(登場人物の分析などは千街晶之氏の解説を読んだほ
うがわかりやすいかも)
この冤罪事件(ココガミソ)の真犯人は本当に意外な人物でし
た。人間モテルのも考え物ですよ・・(-.-;)y-~~マ、シンパイイラナイカ
直木賞の最終候補に残った作品うなづけました。
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父に捧げる歌 | ルース・バーミングハム | 訳・宇佐川晶子 ハヤカワ文庫 |
【00019】2001/01/05 いやーー面白かったです。
12月の29日頃に買ったのですが一気に読んでしまいました。 (アップするのが遅くなったのはゲームにちょと気が行っていて(;´▽`A``) 主人公は女性探偵なのですが、自分の係わった事件ではな く、ベトナム戦争で戦死したはずの実父のことを知りたいと思 い立ったところから事件が始まっていきます。 結論から言うと実父は復員軍人病院のなかで生かれてい た・・ということになるのですが、其処までの過程がものすごく 面白いんです。スピードがあって本当にあっという間に読み終 えてしまいます。 よくよく読めばベトナム戦争が如何に愚かで、またいまだにア メリカの人々の中に暗い影を落としているのかが解かります。 一番最後に主人公が正義を行うのですが、これには多分賛 否両論あって然りだとも思います。 とにかく一度読んでみる事をお勧めします。 PS:実は作者男性です。 「ウォルター・ソレルス」この本名で別の作品も書いています。 見つけたらこれもチェックですね。 |
赤きマント | 物集高音(モズメ タカネ) | メフィスト掲載(講談社) |
【00018】2000/12/28 初めて読む作家です。
12月に発行されたメフィストに掲載されていたものです。
『赤マント』・・ご存知ですか?
私は知りませんでした。「トイレの花子さん」とか「口裂け女」の
類のようです。
この『赤マント』がどうして流行ったか、又素となる事件との関
連性を大人相手に女子高生が解き明かす。
フムフムと笑いながらも納得させられてしまいました。ものす
ごく得をした気分にさせられるお話でしたよ。
興味を持ったので作者の他の著作を探してみたのですがネッ
ト検索では『血食―系図屋奔走セリ 講談社ノベルス』しか、
見つかりませんでした。必ず読んでみたいと思っています。
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古本街の殺人 古書収集十番勝負 |
紀田順一郎 | 創元推理文庫 |
【00017】【00016】2000/12/27 古本街の殺人(旧書名=鹿の幻影)古書収集十番勝負(旧書名=魔術的な急斜面) 2冊まとめて買いました。 古本屋を扱ったものに興味がありましたからね(稀覯本・・この字探すの大変何で読みで出ない) 勉強不足で作者のこと良く知らなくって、解説を読んですごい 人なんだなーと(古いじゃないですよ) どちらも元の題名を改題しありま。( )の中が元の題名です。 そして、バブル絶頂期で地上げ屋とかが暗躍している頃の神保町界隈が中心です。 「古本街の殺人」は文字通り殺人が中心、「古書収集十番勝負」は警察の介入が無い盗難事件 (?)が中心です。 私テキニハ、後者の『古書十番勝負』の方が好きです。 本が好きで好きで堪らない人々と、客の足元を見て商売する 店や金にモノイワセテ買い捲る人+地上げ屋と話しにとても 広がりがあり且つ楽しく読ませていただきました。 古書の値段のカラクリも少しわかったような気がします。 でもねー、本を読まないのに買い漁るというのがよくわからな いですね。 |
地球を呑む | 手塚治虫 | 小学館叢書 |
【00015】2000/12/16 A6版で3cm(?)位の厚さがあるかな、もちろんマンガです。 一人の女性の怨念、復讐心が世界中を巻き込んでしまう壮大な物語。 顔を変えることが出来る樹脂みたいなものを発明する のですが実際にあったらやはり世界中混乱するでしょうね。 この人のマンガ上の性描写(無茶苦茶控えめですが)始めて みました。(;´▽`A`` 実はネット購入なんです。ダビンチに記事が紹介されている のを見つけ読んでみたいなーと。わが町の本屋さんを覗いて も勿論なし・・そこでリンク先の「小さな湧水」さん(手塚治虫専門サイト) (http://wakimizu.hoops.ne.jp/)へヘルプ!! ネット注文できると聞いて即ゲットいい本(漫画)はいいですネ。 |
幻惑の死と使途 | 森博嗣 | 講談社文庫 |
【00014】2000/12/16 後書きの引田天功さんじゃないけど、マジックにも詳しいので
すね。
萌絵ちゃんの天然ボケも健在でホットしました。
ちょっと県警が甘くなってきている感じはしますが・・・(このま
まいくと浅見○○になりますよ)
自分の名前を守るために犯した殺人・・・人形遣い・・・人形と
はあまり書くとネタバレになるので控えますが一気に読み終
えてしまいました。
私テキニハ、真賀田博士にお会いしたいです。
そこのところ宜しく。(古い)(^o^)
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首のない鳥 | 倉阪鬼一郎 | (ジェットコースターホラー) NON NOVEL祥伝社 |
【00013】2000/12/16 いまどき、こんなホラー(?)がまだあったのですね!!
ガッカリデス・・・ たまたま私は印刷関係にいるからいいですが、普通の人は あの説明では主人公の職業が理解できないでしょう。 前半のくどい説明に対し、終盤は驚くほどあっさりと・・原稿枚 数が足らなくなったのでしょうか? しつこい性描写にもゲンナリデス。 帝都物語など似た様な素材を使いながら立派なホラーに仕上 がっているものもあるというのに・・・。 |
脳男 | 首藤瓜於 | 講談社 |
【00012】2000/11/15 生まれつき感情が無い人物が必殺仕置き人になってしまうと
いう物語。 この本の中に実際似た症状の人々がいて、普通の 暮らしをするために大変な努力をしていると書いてあります。 決め事を決め事として行動することしか出来ないはずの人が 何故自分の意思で仕置き人になってしまったのか? とてもスピード感のある展開で、あっという間に読んでしまい ました。好きですこおいう専門知識イッパイの小説(本当か嘘 かわからないけど) タダネ、乱歩賞ならモウチョットオドロオドロしていて欲しかっ たなーーとか(-.-) |
ぼっけえきょうてえ | 岩井志麻子 | 角川書店 |
【00011】2000/10/15 最初ダビンチで紹介記事を見た時買いたかったのですが、文
庫本が出るまで待とうと思っていたのです。しかし・・・・
日本ホラー小説大賞以外に、山本周五郎賞も受賞したと解か
って結局ハードカバーを買ってしまいました。
この小説の異様な雰囲気好きです。もともと細かい背景描写
より、語り言葉で綴られる物語が好みの私にとって本当に嬉
しい出会い本でした。
(但し、最後の姉さんと指輪は蛇足では・・
表題の物語以外はあまりインパクト無かったし)
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女王の百年密室 | 森博嗣 | 幻冬舎 |
【00010】2000/10/15 見事に又、嵌められてしまいました。この人の書くテーマは全
部共通のはずなのに読み終わってから気づくのが常。
これも、クロック入っていたんですネ。生命を物質と同レベル
で考えられるのが人間の進化なのか欲なのか。 「すべてがFになる」をもう一度読もうかな・・・・ |
木島日記 | 大塚英志 | 角川書店 |
【00009】2000/10/10 初めての著者でした。この著者は漫画原作者なのだそうで
す。馬鹿馬鹿しい幾つかのストーリーもありましたが、基本的
に好きです。 いや、格好つけずに言って好きです。戦争前後の日本って混沌とした摩訶不思議な世界観がありますよネ。 モノクロでもなくセピアでもなく、もちろんカラーでもない 何でもあり(M資金!)の夢のパラダイス(-_-;)著者の後書きも揮ってましたし |
名もなき墓標 | ジョン・ダニング | 訳・三川基好 ハヤカワ・ミステリー文庫 |
【00008】2000/9/20 少女の死から事件性を嗅ぎ分ける新聞記者ってよくあるス
トーリーポイです。この人の最初の作品の方が好きですね。 「死の蔵書」元刑事で古書店主のお話ですが、文中に出てくる古書の仕組みや、人間関係がなんともいえず魅力的でした。 実は日本に紹介されたのは「死の蔵書」が先ですが、 実際アメリカで出版されたのは「名もなき墓標」の方が先なの だそうです。 で、売れたのが「死の蔵書」の方だったとか。解かります。 |
牛乳配達退場 | シャーロット・マクラウド | 訳・田惠子 創元推理文庫 |
【00007】2000/8/31 うーーーん。それなりかな・・・
無理なこじ付けと、面白くない文章(訳のせい?)実は大金持
ちの倅だったていわれても、だから何と思わず突っ込みたく
なってしまう。
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もうすぐ記念日 | ミステリー傑作選30 日本推理作家協会編 | 講談社 |
【00006】2000/8/31 4行目まで 999-聖金曜日-と同じ。 「専務、おはようございます」吉村達也著です。夜の高層ビル の窓を使ったトリックの逆。 自分に降りかかった災難の謎が解けてみればすぐ後ろに・・・ 本当に有りそうな話でゾクとしました。 |
マルヴェッツイ館の殺人 (上、下) | ケイト・ローズ | 訳・吉川正子 講談社 |
【00005】2000/8/10 まず始めにこの人の作品はもう読めません。1998年に41歳
で癌のため死亡したそうです。
私は偶然前の作品も読んでいまして、訳のせいか文章がわ
ざとらしいと思っていました。
今回の作品も文章がしつこかったりしましたが、推理部分が2
転3転する面白さはありました。
でも、どうしてこれがアガサ賞なのかよくわかりません。もしか
して、カストラートを取り上げたから???
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ハンニバル(上、下) | トマス・ハリス | 訳・高見浩 新潮社 |
【00004】2000/7/10 何じゃこれは!!!
レクター博士がいい人ブルなんて興醒めもいいところ。
私の思い入れを返せ!
レッド・ドラゴンのあの陰湿さは、羊たちの沈黙の滑稽さは
何処へ無駄遣いをしてしまった・・・・
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嗤う伊右衛門 | 京極夏彦 | 講談社 だったかな |
【00003】2000/7/10 真打登場(^○^)
いや、そんなに簡単に喜べない。
ずるいですよ・・・絶対にずるい!
題名からして関口達が出てきそおじゃないですか。
それが、新解釈四谷怪談だなんて。おまけに、すごく素敵な
物語になっているなんて・・・ずるい! (シツコイッスカ) こおゆう裏切られかたをすると、後遺症が残るんですよネ。 何時か、仕返ししてやる。 |
999-聖金曜日- | アル・サラントニ編(アンソロジー) | 創元推理文庫 |
【00002】2000/7/10 全部面白かったとは言いませんが(好みの違いがあるから
でも一応傑作選だし)すごく好きなものがありました。 「ICU」エドワード・フランキー著(訳・夏来健次)幼児ポルノの 密売人が遭遇する災難。天に唾する者はその報いを享けると いう教訓になる怖いお話です。これって、買う奴がいるから成 立する商売ですよね。こっそり見ているあなた大丈夫ですか? |
ノイズ | ロバート・タイン | 訳・富永和子 扶桑社ミステリー |
【00001】2000/7/10 The Astromaut‘s Wife 映画の脚本を基に書かれた小説で
す。起承転結はよくあるストーリーですが、読んでいるうちに
ボディスナチヤーを思い出しました。
映画でしか見ていませんが(リメイクが多く、私が見たのは19
70年代の作品だったと思います。)
こんなガタガタした地球なんかの何処がよくってワザワザ宇宙
くんだりから来るのでしょうか。
それとも、放って置いたら何れ、とんでもない事をしかねない
地球人を今のうちに縛いておこうというのでしょうか?
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